若者を狙うマルチ商法、正当なMLMと違法ねずみ講の見極め方

サステナブルビジネス

# 若者を狙うマルチ商法、正当なMLMと違法ねずみ講の見極め方

最近、大学やSNSで「稼げるビジネス」「自由な働き方」といった甘い言葉で若者を勧誘するケースが増えています。特に就職活動中の学生や社会人経験の少ない若者が標的になることが多く、知らないうちにマルチ商法やねずみ講に巻き込まれてしまう危険性があります。

## マルチ商法とは何か?

マルチ商法(マルチレベルマーケティング・MLM)は、商品やサービスを販売する際に、販売員が新たな販売員を勧誘し、その販売実績に応じて紹介者も報酬を得られるというビジネスモデルです。正当に運営されているMLMもありますが、商品よりも「人を勧誘すること」に重点を置いた違法なものも存在します。

## 正当なMLMと違法なねずみ講の違い

正当なMLMの特徴

– 価値のある商品やサービスが存在する
– 商品の販売が主な収入源である
– 勧誘だけでなく商品販売にも力を入れている
– 関連法規を遵守している
– 誇大広告や虚偽の説明がない
– 退会や返品に関する明確なルールがある

違法なねずみ講・悪質マルチ商法の特徴

– 商品やサービスの実体がない、または価値が不明確
– 「人を紹介するだけで稼げる」と強調する
– 「すぐに稼げる」「必ず成功する」などの誇大表現を使う
– 高額な入会金や初期投資が必要
– 勧誘会などで集団心理を利用する
– 説明会で質問や疑問を封じ込める雰囲気がある

## 若者が勧誘されやすい場面とその対策

勧誘の典型的な手口

1. **友人や先輩からの誘い**: 「すごく稼げるビジネスがある」「人生変わった」などと言われる
2. **SNSでの勧誘**: 「自由な働き方」「経済的自由」などのキーワードでアプローチされる
3. **カフェでの偶然の出会い**: 見知らぬ人から声をかけられ、「成功者の話が聞ける」と誘われる

自衛のための対策

1. **即決しない**: どんなに急かされても、その場で決めない
2. **情報収集する**: 会社名や商品名で検索し、トラブルの事例がないか調べる
3. **家族や友人に相談**: 客観的な意見を聞く

4. 以下の質問をする

– 具体的な商品やサービスは何か
– ビジネスモデルはどうなっているのか
– 初期費用はいくらか
– 退会方法はあるか
– 返金制度はあるか

## 実際に被害に遭ってしまった場合の対処法

1. **消費者ホットライン**: 「188(いやや!)」に電話する
2. **消費生活センター**: 最寄りの消費生活センターに相談する
3. **クーリングオフ**: 契約から短期間であれば、クーリングオフができる可能性がある
4. **警察**: 明らかな違法行為があれば警察に相談する

## まとめ

インターネットの発達により、マルチ商法の形態も複雑化・巧妙化しています。特に若い世代は社会経験が少なく、「簡単に稼げる」「人生を変えられる」といった言葉に惹かれやすい傾向があります。

怪しいと感じたら、必ず一度立ち止まって考え、信頼できる人に相談しましょう。正当なビジネスであれば、考える時間を与えてくれるはずです。急かす勧誘こそ、警戒が必要です。

あなたの周りにマルチ商法やねずみ講の勧誘を受けている人がいたら、この記事の情報を共有し、冷静な判断を促してあげてください。一人でも多くの若者が被害に遭わないよう、正しい知識を広めていきましょう。

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